リクルートコミュニケーションエンジニアリング

CESの考え方

コミュニケーションエンジニアリング・サービスの実践方法を紹介します。

CESの実践方法
01
私たちが目標とするのは、レベル3の「信頼」です。
02
事前にインタビューによって「診断」と「処方の提示」を行います。
03
少人数(5人~6人)での集中セッションを行います。
04
「モチベーション先行」のアプローチで実施します。
05
決断(意思決定)ゲームです。
06
レベル3の相互信頼は「立場に立つ」コミュニケーションによって生まれます。
07
最終的には初動をつくる。明日から実践できる課題を設定します。
08
社長や事業トップには、必ずオブザーブしていただきます。

CESの実践方法 01 私たちが目標とするのは、レベル3の「信頼」です。

 時間をかけても、つくれないこともあれば、一瞬で生まれることもあるのが「信頼」です。
表面的な関係をいくら続けても、信頼は生まれません。その人の生き様に触れて、感動するようなことがあると、
一瞬で信頼は創造されます。CESは、どんなテーマで、どのようにコミュニケーションをすれば、
短時間で深く理解しあえるのか? どうしたら、「信頼」が、再発見、再確認、再創造されるかを、
研究と実践によって明確にしてきました。そして、「信頼」を生み出すことだけでなく、
最終的に成果につなげること、企業の機動力・問題解決力につなげることを重視しています。

 信頼といっても、そのレベルが重要です。コミュニケーションエンジニアリングでは、
もっとも高いレベル3を目標とします。この高いレベルの信頼が、明らかな行動の変化、実践を生み出すのです。
また、信頼はお互いを認め合うことで生まれる「相互信頼」と「自己信頼」のふたつがあります。
このふたつは共振していて、「相互信頼」が生まれるなかで、自己信頼が高まります。
人からの期待や信頼が、自らの意欲を高め、元気がある状態をつくり出します。相互信頼や自己信頼、
元気や意欲というテーマは新しいものではありません。同じようなテーマでの研修やサービスは多々あります。
忙しい参加者に集まってもらい、真剣に取り組んでいただく、成果につなげるために、
どうすればいいのかを徹底的に考え抜いて設計したのが、コミュニケーションエンジニアリング・サービスです。

相互信頼レベル

レベル0|お互いに知らない。相互に関心、関係が薄いので、「ついでに」「ちょっといいかなあ」というコミュニケーションはない。

レベル1|お互いに、仕事内容や役割は理解。仕事に直接関係のないこと、仕事でも当たり障りのないことは、普通にコミュニケーションできる。ルールやマニュアルに基づく連携はできるが、有機的な連携はいまひとつ。三遊間のゴロがヒットになる。調整会議がやたらに多い。会議は多いが結論は出ない。

レベル2|お互いに、個性・価値観・仕事への思いを共有。ちょっとくらいの無理は頼める。しかし相手が感情的になると思うと、違う意見があっても言わない。馬が合うか、合わないかで、関係性が左右される。

レベル3|お互いの生き様を共有、信頼。生き様(結果や状況の如何にかかわらず、自分の生き方に誠実に努力する姿)を、お互いに共有、信頼している。相手が感情的になると感じたときでも、言うべきことは率直に言い合える。相手が本気で言っていると信頼できたら、当面のリスク・譲歩・負担・犠牲を引き受ける「ルーズ&ルーズ」の関係。

自己信頼レベル

レベル0|自己信頼は無い。何ごとに対しても取り組む自信を失っている。

レベル1|結果を出せる自信がある。過去の成功体験をもとに根拠は弱いが、今回も結果を出せると思っている。失敗してしまうと、自信を失う。

レベル2|方法に対して自信がある。過去の成功や成果から、自分なりの方法や成功パターンを持っている。それが通用しないと思われる状況に直面したり、そのやり方で取り組んだ結果,成果が出ないと自信を失う。

レベル3|信念・スタイルでベストを尽くすことへの自信。現実を真正面から見ることができる。自分の信念やスタイルを揺るぎなく、矛盾のなかでも知恵を絞れる。方法が見えなくても、不安を乗り越えて、ベストを尽くす。

元気や意欲がない、ある?

元気や意欲がない。


元気や意欲がある。

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CESの実践方法 02 事前にインタビューによって「診断」と「処方の提示」を行います。

 CESは、「人、組織の力を最大限に引き出す」ための活動を一つのプロジェクトとして捉えています。
まず、最初にプロジェクトのオーナーであるトップに、じっくりインタビューを行い、トップが目指す方向性、
その意図、根拠、社員へ要望、期待を、担当CE(コミュニケーションエンジニア)が深く理解します。
そのうえで、対象となる組織や人に対しても、同様にインタビューを行い、トップに診断と処方の提示、
責任を持って目標実現に至る可能性を提示します。その時点で、トップに対象となる社員の潜在力に賭けて、
プロジェクトを実施するのか、否かの意思決定をお願いしています。

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CESの実践方法 03 少人数(5~6人)での集中セッションを行います。

 一人のコーディネーター(担当CE)がセッションを企画し、運営しますが、実施人数は5~6人としています。
全員が十分に交流し、主体的に参画できるコミュニケーションの場をつくるためです。
実施の日数はさまざまですが、元気や意欲を高め、相互信頼・自己信頼をつくり、
挑戦的な課題を設定していただく、この一連の流れは一気に集中的に行う必要があります。
通常3日間,集中セッションを行います。「鉄を熱くして、熱いうちに打つ」ということです。

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CESの実践方法 04 「モチベーション先行」のアプローチで実施します。

 通常の問題解決アプローチは、現状分析から始めて、問題、原因の特定、
そして対策、動機・自己信頼づけと展開しますが、CESはそのアプローチは取りません。
最初に、「元気や意欲を高めること」、「相互信頼・自己信頼づくり」を徹底して行います。

 なぜ、「モチベーション先行」なのか。簡単に言ってしまえば「重い荷物を背負う前に、
まず元気が必要だから」ということになります。私どもがサービスを提供する方々は、ほとんどの場合
「本当は何をすべきか」ということについてはわかっています。しかし、それがなかなか進まない。
なぜなら突破の鍵となることが「ギリギリの状況でも何とか踏ん張る」、
「やりきったうえで、もう一歩踏み出す」、「軋轢を恐れず進む」といったことだからです。
ベースに、元気がなければ、初動すら起こりません。

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CESの実践方法 05 決断(意思決定)ゲームです。

 CESの代表的な方法論が、決断(意思決定)ゲームです。
さまざまな目的に照らして事前に企画・設計したいろいろな場面を提供し、
その場面での選択や意思決定を、繰り返し徹底的にやっていただきます。
企業、事業、トップ、そこに集う人々の歴史、人生~過去から現在までの転機になった重要な場面、
それぞれの自信の源になっている成功体験、そういう場面をおいて、
私だったら…、私がその場面に遭遇したとしたら…こういう決断(意思決定)を、
こういう理由でするというのを、徹底的にやっていくのです。
お互いに分析や評価、批判は一切しません。自分と他者の比較を、批判なくやっていくので、
おもしろくないわけがありません。参加者も徐々にのめり込んで、
いつしかゲームを真剣に楽しんでやってもらえています。

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CESの実践方法 06 レベル3の相互信頼は「立場に立つ」コミュニケーションによって生まれます。

 CESのセッションでは、そこに関わる企業、社長、事業責任者、幹部、社員にとって
かけがえのない場面がテーマになります。さまざまな場面で決断が繰り返されるなかで、
自然とそれぞれの個性も価値観も浮き彫りになってきます。
 このときに、CESが用いるのが、「立場に立つ」コミュニケーションです。相手の決断に対して、
そのとき感じていたことは? どういう思いで動いていたのか? どうして踏ん張れたのか?
その根っこにあるものは? 相手の状況を明確に共有し、自分だったらどうするのかを
イマジネーションすることで、自分の立場を離れて相手の立場に立っていきます。
その深い立場を交換することにより、「個性も価値観も自分とは違うが、この人は自分の価値観に基づいて 精一杯生きてきた人なのだ」と感じる瞬間が生まれます。そこからレベル3の相互信頼が生まれるのです。 そして、それぞれが自分で自分の生き方を見つめ再選択すること、それを他者から認められ、
高い信頼を実感することが、元気や意欲、主体性を生み出すのです。

EXAMPLE セッションで取り上げられた「選択―決断」場面の例

中学3年生のバレンタインデー。みんながいる教室で、大好きだった異性が
突然近寄ってきて、チョコレートを渡された。(受け取りたい気持ちはあるが…)。
高校2年生の春。小学生の頃から中心選手として活躍してきた。そんななか、
練習中に大怪我をしてしまう。同僚はマネジャーでもいいから残れと言う。
高校3年生の秋。希望する大学の合格判定は「可能性30%以下」。担任の先生が、
裕福ではない家庭事情を心配してくれて、学校推薦の枠を回してくれた。
ただし、そこは志望大学ではない。
32歳,就職して約10年。外資系企業から、
2倍近い報酬でヘッドハンティングの依頼がきた。
営業課長時代。今期の方針は、値引き率改善。期初から一貫して、メンバーの値引きの
相談にも「値引き10%以内」を死守してきた。期末まであと一ヵ月。期初から根気強く
営業してきたA社で大型商談が佳境を迎えた。受注が決まれば、営業所全体の目標達成が
見えてくる。ただし、先方の条件は値引き20%が絶対条件。
課長時代。全社の戦略プロジェクトへのメンバー選出の要請を受ける。
課内のエースを選ぶべきだが、そうすると明らかに当面の業績が厳しくなる。
事業部長時代。業績が厳しい。リストラして事業縮小するか?
数億円の設備投資をして成長に賭けるか?
いくらシミュレーションしても、正解が見えない。

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CESの実践方法 07 最終的には初動をつくる。明日から実践できる課題を設定します。

 個々の元気や意欲、相互信頼・自己信頼を高めて終わりではありません。
最終的には個々に実践的な課題設定をしていただきます。
課題設定において、セッションでは「内容の正しさ」よりも、
本人の「やりたい」「やれる~やれそう」という実感を優先します。
正しくても実践されない課題よりも、少し的から外れていたとしても、
本人にとって思いが込もった、そしてやれそうと思える、実践、継続可能な課題を設定、選択してもらいます。
最初は些細で、的から外れているように見える課題も、
「いざ実践が始まると、予想外の出来事や偶然も重なり思わぬ展開を見せ、
終わってみれば大きな成果につながる」という経験則から、とにかく「実践」「継続」を重視しているからです。
重たい石車を転がすのに一番大事なことは、最初の一転がりをどうつくるかなのです。

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CESの実践方法 08 社長や事業トップには、必ずオブザーブしていただきます。

 プロジェクトのオーナーであるトップには、セッションの日程すべてをオブザーブしていただきます。
その目的は3つです。

セッションメンバーの社員に、トップの期待、信頼を実感してもらうこと。
トップがオブザーブすることは、参加するメンバーへ期待を伝える
何よりのメッセージとなります。
トップに、セッションメンバーの可能性(信頼ポイント)を見つけていただき、
その可能性に対する本人の実感を信頼すること。トップが社員を信頼すれば、
社員は必ずその信頼に応えようとするものです。
 セッションのなかで、設定、選択された課題に対して、トップが共感、承認、期待をすることで、
実践・継続の可能性を高めること。セッション中に、メンバーの総意により
挑戦課題が生まれることがあります。「OK、ぜひ進めてほしい」。
そのトップの一言が実践への引き金になるのです。どんな背景で、それぞれがどんな思いで
その課題を進めようと思ったのかを受け止めていただき、トップの支援が加われば、
実践は確実に進みます。時に、想像を超えて加速し、展開していきます。

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