リクルートコミュニケーションエンジニアリング

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CROSS TALK - 01
TOP

プラスの力を発揮してもらうため、
トップ営業をしてみせた。
プラスの力を発揮して
もらうため、トップ
営業をしてみせた。

西垣

それは、自分が思い描いている会社や組織と違いがあったからですか?

河西社長

数字は上がっていたんです。損害保険は1年更改で、業法で守られているので、代理店はある程度きちんとやっていれば、それなりの数字は上がる時代でした。
例えば火災保険。その更改前にお客様の担当にご挨拶すれば、何か言われるにしても、基本的にはそのまま継続されて数字は上がっていたわけです。しかし、それはプラスの努力はほぼ何もしていない状態でした。

西垣

現場の方たちは、それには満足していなかったのですか?

インタビューシーン1
インタビューシーン1
河西社長

現場に聞くと、上がみんなそれで良いと言っているから、そうやるのだというわけです。しかし、20年来の付き合いがあるMICの草創期からのプロパー社員たち、今の部長クラスですが、彼らの優秀さを知っている私としては、それはないだろうと。彼らがプロパーの役職者として上になっていくと同時に、プラスの力を発揮して継続して欲しいと。

西垣

もっといい会社になっていけると思われたんですね。

インタビューシーン2
インタビューシーン2
河西社長

そうです。まずしばらくは僕主導のトップ営業を仕掛けました。トップである僕が先頭に立って、顧客の事業とリスクを図式化して必要と思われる総合提案をしかける。担当者と一緒に相手のトップのところに行って、「やったほうがいいですよね」と新しい提案を組み込むと「そうだね」と話がトップダウンで決まる。そうしたトップ営業の面白さを経験することで、自分たちでも上のレベルにどんどん提案をするようになるのです。取締役会で、毎月ある程度ボリュームのある新規成約を発表するようにしていますが、最初はA4の1ページが今はA3に毎月4ページくらいになっています。
もちろん押し売りしているわけではないですよ。三井物産グループの外にも、新規の新しい提案がどんどん増えています。

儲けなくてもいいから
目の前の顧客のためになることを。
儲けなくてもいいから
目の前の顧客のために
なることを。

インタビューシーン3 柳井

新卒で入社した方たちは、そういう環境で育っているから、それが当たり前で、また新人にそうやって教えていくということですね。

河西社長

そう、中核でやっている人たちが、うちはこういうものだというふうになってきていますから。社長を6年やらせてもらっているからできたことかもしれませんね。

インタビューシーン4
インタビューシーン3
柳井

でも、若い人たちにとって社長に営業に連れて行かれるというのは、実際はどんな気持ちだったんでしょうね。

河西社長

面白かったんじゃないかな。それまではせいぜい課長レベルへの営業だったのが、いきなりトップに会えて話が決まっていくんですから。僕が見せたかったのは、自分たちは下にいたり使われる側じゃなく、お客様と対等平等なパートナーの立場だということ。相手の会社のことを考えていれば、対等に物怖じせずに行くことができるようになるというのを自分から見せたかった。

柳井

でも、そんな機会が毎日あるわけじゃなくて、ルーチンの事務的な仕事もあるわけですよね。

インタビューシーン4
インタビューシーン5 河西社長

もちろん。事務方も、保険会社との関係が対等平等なパートナーの立場である意識を持つように徹底しました。会社としては、システムに投資して手間をかけて新しいものを取り入れるなど効率よく仕事ができるような改善をしてきました。もともと知識や技術はしっかりしている会社でしたからね。
そして一つだけ徹底したのが、「無理に儲けなくていい。儲けなくてもいいから自分の目の前の顧客のためになることをしよう」ということ。その結果保険料が下がったとしても、それは定性評価として認めました。
もちろん数字を上げる努力はしてもらいたいので、提案してコストを下げた分、お客様への新しい提案を試みるように指導してきました。

インタビューシーン5